子どもと大人に同じ言葉をかけても、効果の出方は全く違います。
子どものほうがより大きな影響を受けてしまいます。
さまざまな見解がありますが、一節として脳波の違いにあります。
脳波には、大きく分けて
・起きているときのベータ(β)波
・リラックスしているときのアルファ(α)波
・ウトウトしているときのシータ(θ)波
・寝ているときのデルタ(δ)波
があります。
新生児の脳波は、眠っているときにでるデルタ波が主体で、1年ぐらい経つとシータ波が主体になります。その後、子ども時代にアルファ波→ベータ波が主体に移行していきます。
個人差はありますが、年令に応じて脳波は移り変わっていきます。
シーター波は、まどろみから浅い睡眠時に出る脳波で、この状態が潜在意識に働きかけやすいタイミングと言われています。睡眠学習などはこれを生かした学習法なんですね。
つまり、シータ波が主体になっている1歳〜3歳にはいってきた言葉は潜在意識に働きかけるということがわかります。
本人の記憶にはなくても幼少期に大人の何気ない「この子は本当にダメね」といった一言も子どもの心の奥底に刻まれ、大人になっても自信が持ちにくいという結果も出ています。
また、子どもの頃に高いところなどで怖い思いをした人は大人になってからも高所恐怖症という一種のトラウマを抱えるというケースもあります。
不快な思いや、怖いというインパクトのある感情は脳に刻まれやすいのです。
イクウェルが推奨する、楽しく子育てをする8か条「うまくここちよく」(https://eqwel-child.com/2020/09/24/317/)のその2でも「ま」毎日の変化と成長を楽しむとありますが、日々の変化=成長を振り返ってみることも一つの取り組みです。
「終わりよければ全てよし」という言葉のように、人は最後に感じたことや結果が一番印象に残ります。
心理学用語で「ピークエンドの法則」という、2002年にノーベル経済学賞を受賞した心理学者・行動経済学者のダニエル・カーネマンが提唱した法則でも「最も感情が動いたとき(ピーク)と、一連の出来事が終わったとき(エンド)の記憶だけで、ある経験についての全体的な印象が決定される」と言われています。
例えば、コース料理を食べてもデザートが美味しくないとコース全体が美味しくなかったように感じますし、逆にコースは普通でもデザートが劇的に美味しいと美味しかったと感じるそうです。
他にも、不快になるような騒音を聞かされて、騒音のままプチっと切れると騒音自体に対する不快感は高いままですが、徐々に騒音が小さくなり静かに終わると実は騒音に対する不快度はさほど高くはならないそうです。
大人でも終わりに対する印象は意識に刻まれるのですが、シータ波が主体になっている1歳〜3歳時はより強く印象に残ります。
この法則を活用して、毎日の終わりをぜひ「よかったこと」で振り返ってみてください。
「●●ちゃんは今日こんなことできたね」「今日は●●して楽しかったね」など具体的なイメージが湧く言葉も添えてあげると言葉のトレーニングにもなります。
あまり成長が見られなかった日も寝る前にはできるだけ前向きな言葉をかけてあげるようにしてください。
一日の印象が「よかったこと」になると、子どもの心身が良好な状態をキープでき、睡眠の質、成長にも繋がります。
良い心身と睡眠の質、成長が促進されると、次の日にも良い結果が生まれやすく、好循環を作り出すことができます。大人でもよく眠れた次の日はパフォーマンスが良くなりますよね。
そうして、幸福感が高まった子どもは、大人になっても前向きで自身に満ち溢れた人に成長していきます。
皆さんにお伝えしていることですが、イクウェルでは教室でのレッスンだけでなくご家庭での親御さんとの接し方も非常に重要視しています。
レッスンは週の短い時間ですが、ご家庭で過ごす時間はレッスンの何倍もの時間になるからです。
ですので、ご家庭での時間の使い方如何でレッスンの効果にも大きな影響があると考えています。
もちろん、ご家庭での接し方、学習方法なども細かくご指導させていただいておりますのでご安心ください。
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